JH3DRN 趣味の徒然

主にアマチュア無線、電子工作について書いてます.

50年前のQSOに eQSL が来た

eQSL チェックしたら

いつもの様にRumlogNGでLotw, eQSL をチェックしたら、eQSLのリストに赤い文字があり、QSO年月日を見たら何と1973年とある。これ50年前だよ?? で、紙のログ(これも50年前のが保管しておいた)と照合すると確かにQSOしてました。日時、周波数、モード、RS 全て一致していて間違い無くQSOしていた事が判明。早々にこちらもeQSLをお返ししたのだがこんなことも有るんだなあ。

  

因みにリグの”IC-7610”は現在お使いの機種だと思う。確か私は当時トリオの JR-310, TX-310 を使っていた記憶がある。

ExpertSDR3 へのバージョンアップ時の問題点

動機

数少ない?? 本ページの読者さんから「ESDR3にしたいけど、どう?」との質問が有ったので情報共有の為記事にした。

SDR2DX(ハードウェア)とESDR2,3(ソフトウェア)の関係

EE社のハードウェア(SDR2, 2DX, MB1)に使用するソフトウェア(SDR2、SDR3)にはハードウェアで使用されるファームウェアが内包されている。つまりSDR2、3のソフトを走らせた時に、SunSDR2DXの中のファームウエアをチェックして、もし異なるバージョンを検知した時には、ファームウエアを再ロードするウィンドが表示される。そのウインドでファームウエアが読み込める事となり、この仕組みでユーティリティーソフトとSDRの内部のファームウエアを常に適合させている。(ファームウエアを単体で再ロードする方法はマニュアルの最期に書かれている) 安全に再ロードするには、バージョンの低いExpertSDR2を一度走らせてバージョンの低いファームを一旦読み込み、次に現行のExpertSDR2を一度走らせてロードする方法もある。
なのだが、まれに、ファームとアプリのバージョンが異なってしまう事があるようで私もこのトラブルで苦労して、結局ED社の木下さんに助けて頂いた経緯がある。そんな訳でSDR2では希にこんなトラブルが起こる可能性があると言う事。

ESDR3ではどうなの?

これに対してESDR3にはファームウェアマネージャが付属しているので常にバージョンチェックや手動でのファーム更新が出来るのが特徴となっていて安心である。ただ、EESDR2と3では使用出来るファームが異なるので一旦ESDR3に更新して、2に戻そうとした場合には上記の様な作業を行わなければならない為、注意(覚悟?)が必要となる。因みに私は2021/12にESDR3に更新して以来、2も戻そうと思った事は無い。

CATコントロール

ESDR2ではCATとしてTS-480相当のコントロールがあったと思うが、ESDR3ではこれが無い。単独で使用出来るI/Fは ”TCI” のみとなっている。但し。Radio Sync と言うソフト(EE社製)を使えばTS−480モードでCATが使用出来るので問題は無いのだが、、RadioSync とアプリの相性次第となるのでこの当たりも要注意かと。

有線LAN接続

EESDR3をリリースした時に「我々はPCとのネットワークを強化、高速化した!」とのメッセージがあったのだが、私の感想では高周波(送信電力)の影響をより強く受ける様になった気がする。具体的に言うと特定の周波数でFT8運用している場合、突然パソコンとのリンクが途絶えてしまう現象が多発していた。色々試行錯誤した結果、こんな感じで対処し現在は問題無く運用出来ている。

  1. 使用するスイッチ(ハブ)は金属ケースに収容されている物を使用する
  2. スイッチと無線機のLAN接続は出来るだけ短い(私の場合は3m)ケーブルかつシールド付きの物を使用する。

ネットワークが切れる現象はリグコントロールをCATからTCIに変更した事が影響している可能性があると思っている。CATの場合、リグとPCの間では間接的とはいえ、USB I/Fで接続されている。また、音声もVBAudio等仮想のI/Fで接続されているのが、TCIになった途端、CATも音声も全てイーサネットでのコントロールとなり負荷が高くなったのでは無いか??(私の推論なので??ですよ)そんな感じでESDR3での運用では物理的にイーサネットをどう構築するかが課題であるとの結論に達している。

じゃあどうなの??

私の中の結論は「ESDR3有りき!」で2に戻る事は無い。先にも書いたが2021/12よりESDR3を使ってきて、まあ色々有ったが現在も快適にオペレーション出来ている事が「ESDR3有りき」の証明だと思う。ESDR2には長い歴史があり安定しているので2の機能で満足されているならバージョンアップの必要は無いと思うが、ESDR3も良いですよ!と一言 言いたかった。

DXCC ステッカー 200 到着!

DXCCステッカー到着

昨日あたり、フェイスブックで ”DXCCステッカー届いた” と言うメッセージが多かったので ”うちは?” と思っていた所、届きました! 内容物はこんな感じでコスパは良くない感じかな。まあ、趣味の世界なのでこれはこれで嬉しいし、良しとしよう。 DXCC 100 が達成出来たのが2021年5月なので、200達成まで2年掛かった事になる。最近はペディッションが復活してきているので少しずつではあるがATNOが解消出来ているので、何とか250は出来そうな気がするがそれ以上は難しそう。因みにステッカーを貼った賞状はこんな感じ

ExpertSDR3 Ver 1.0.4 bata 公開される

予告通り

予定にあった通り、EESDR3 Ver1.0.4 beta が2023/05/05 に公開された。(予定通りとは素晴らしい!!)今回のバージョンで大きな改変は無いようでバグフィックスが主な内容のようだ。因みにノートの概略を書くと、

リリースノートから抜粋
  1. Windowsではbatファイル。macOSではシェルスクリプト(.sh)を起動できるようになった
  2. バンド別、モード別の自動AGCしきい値を保存するプロファイルを追加した
  3. EiBiライブラリの更新
  4. RITとXITが表示されるようになった   
  5. N1MMとの互換性を高めるための新機能として、PTT-transferの起動(PTTフットスイッチの押下)によるTX信号の自動分割がある。1つのシンクペアでCAT/VAC/PTT-transferを設定した場合、TX信号の選択はPTT-transferの状態によって決定される。フットスイッチが押されている場合、マイク信号を送信し、フットスイッチが押されていない場合 - VACから信号を送信する。
バグフィックス
  • SPLITモード転送禁止の定義
  • Ext.Ctrlの初期化
  • ボイスレコーダー録音転送機能の操作
  • デフォルトのAGCスレッショルドパラメーターを初期化する
  • 受信機のフィルター設定を初期化する
  • ラインオーディオ出力にRX_MUTEが適用されるようになった
  • XVTRパノラマの周波数設定の制限緩和

こんな感じなのだが、私的にはアプリケーション起動でシェルが使える様になったのが一番嬉しいかな。この後のバージョンアップは2023/12/25(クリスマス)の最終バージョンになるらしい。楽しいプレゼントになる事を祈る。

M1 Mac でパソコンの時刻を手動で設定する

何故そんな事が必要か?  

昨日(2023/05/01)からDXペディッションで DX0NE局がオンエアしている。で、今日、28.091MHz FT8 F/H (MSHVかも)に出ている模様なのだがご本尊が見えない。電波が弱くて見えないケースは多々あるのだが、スペクトラムを見るとどうも電波は出ている様子。Facebookで確認するとどうやら DT(コンピュータの時間)が3秒ほど進んでいる為にデコード出来ないとの情報があった。恐らくインターネット環境が無いのでNTPが使えず、時刻がずれている事と思われる。こんな時、PCがWindowsなら "JTSync" "BktTimeSync" など便利なツールが使えるのだが当方は Macユーザなのでそうもいかず、コマンドラインを調べたり、GUIの設定画面から調整したりと苦戦しながら何とかRR73は頂いた。(ATNO脱出となったのだが、ログが上がるまでは安心出来ない、、)  

もうちょっと簡単に設定変更出来ないか  

細かい事は良しとして取りあえずコマンドラインから時刻を指定して設定出来るシェルを作ってみたので備忘を兼ねて掲載します。 まず、ターミナルを起動してシェルファイルを作る(ファイル名は timeset.sh とする)

% vi timeset.sh

以下ファイルの内容

  # timeset.sh
  #タイムサーバをオフに設定する
  sudo systemsetup -setusingnetworktime off

  #引数1で指定した時刻にパソコンを設定する
  sudo systemsetup -settime $1

編集が終わったら実行権限を付与する
% chmod a+x timeset.sh

これでシェルを実行する事で時間の設定が可能となる。例えば時刻を 16:35:50 に設定するには下記コマンドを入力すれば良い

% ./timeset.sh 16:35:50

実行時にエラーが出るようだが、コマンドの実行は出来ているので今の所は良しとする。

注意点

私の環境のみかも知れないが(無線機がSunSDR2DX の様なSDR)JTDXを起動したまま、時刻修正を行った場合、送信出来ないとかの不具合が出る様だ。この場合でも一旦JTDXを落として再起動すれば復活するので慌てず作業を行って欲しい。また、QSO後には下記コマンドでタイムサーバを有効にする事をお忘れ無く。

% sudo systemsetup -setusingnetworktime on
追記

そもそも、相手局のDTがずれていると言う現象はどうやって分かるのか? 私の場合は先にも書いたが無線機がSDR機(SunSDR2DX)であり、コントロールソフトが ExpertSDR3と言う構成で、砕いて言うとコンピュータ=無線機となる。つまり無線機の持つ時刻=PCの持つ時刻=JTDXが持つ時刻となり、相手局のDTが大きくずれているとデコードすら出来ずに見えない現象が発生する。そこでスペクトラムを見ると明らかに電波が出ている事が確認できて、”DTずれてる” と分かる事になる。一方一般的な無線機+PC+JTDX構成では、PCとJTDXの時刻は同じだが、無線機は単独で動作する為、もしかしたら相手局のDTがある程度ずれていても”見えてしまう”現象が発生しているのでは無いかと思う。で、”見えているから呼ぶ” でも 相手は ”見えていない” 的な事になっているのでは無いかと推測する。普通のQSOではあり得ないが、DXペディッション:僻地でのオペレーションの場合にはインターネットが使用出来ない為正確な時間をPCに設定する事が困難な為にこの様な事が起こってしまうのだが、これは仕方の無いことなので呼ぶ側で対処するしか方法はないのだろう。まあ、DTズレに気づいたおかげで過激なパイルの中で3バンドQSO出来たのでこれは良しとしよう。

SunSDR2DX で100W免許を取得する:ダイジェスト版

 読者の方から”SunSDR2DXのブロック図、公開してや!”とのリクエストが有ったので急遽概略を書く事にした。(詳細を書くべき準備をしているのだが時間が掛かってしまいそうなので急ぎ、ダイジェスト版を書きます)
私の場合、何年か前の関西ハムフェア(関ハム)でJARDのブースがあり、そこで 「海外製の無線機使いたいのですが、保証認定して貰えます??」 と問い合わせた所、係の方が名刺を下さり、後日資料をメールで送って下さった事がきっかけである。その後何度かメールで申請資料を添削頂いて無事免許取得となった次第である。自分でスプリアス測定する為の資料はJARDのHPに記載されている。

測定方法は [JARDのホームページ] に記載されているのでこれを参照されたい

[https://www.jard.or.jp/information/20171126_hamtte_shiryou.pdf:image=https://www.jard.or.jp/information/20171126_hamtte_shiryou.pdf]

上記のマニュアルは自分で実際に測定するには内容が薄いと思うのでJARDさんに問い合わせて詳細な資料を入手される事お勧めする。

必要な機材は

スペアナは当然なのだが、通過型アッテネータが曲者でオークションで旨く買えれば8000円程度なのだが、アマゾンで探すと普通に2万円程度する事がある。私はこのアッテネータを探すので手間取って申請が遅れてしまったので、要注意。
スペアナに付いては校正されている必要は無いとの事だが、最近出回っている "Tiny SA" みたいな物が使えるかどうかは不明なのでその当たりも含めてまず、JARDさんに問い合わせをするのが良いと思う。後、スペアナに関して言うと画面がキャプチャ出来る機能があると大変便利。画面をデジカメで正確に撮影するのは結構面倒なので。
で、肝心のブロック図がこちら
これは、EDC社の故 木下さん(社長)が日本語マミュアルを作成するのに際して、EE社のRomeさんに依頼し同氏が作成、木下さんに渡したものである。ちょっと前にEE社のフォーラムでRomeさんから、「ブログに掲載して良いよ」と承諾を頂いたのでここに掲載する。
この申請から約1ヶ月で免許が届いた。事前にJARDで添削していただいたので手戻りなく免許に至ったと感謝している。海外製や保証外の無線機でもこうやって正式に免許を取得する方法があるので面倒がらず挑戦して欲しいと思う。確かにスペアナは高価ではあるが一昔から考えると凄く安価になっているし、ローカル局で一人くらい所有している人も居るかと思うのでそういった方にお願いするのも良いかと思う。

M1 Mac + Parallels Deslktop + ARM版 Windows11 で SDRuno が動いた:稼働環境詳細

読者の方から「家では動かないよ」とコメントを頂いたので当方の稼働環境の詳細を書きます

Windowsの詳細

インストール手順
  • Windows, Parallels を最新バージョンに更新する
  • Windows に SDRuno をインストールする(特に注意点は無いと思う)
  • Windows 再起動
  • この時のデバイスマネージャの画面が

この状態でデバイス(RSPdx etc)を接続するとmacWindows どちらに接続するかを問う画面が表示される 当然Windows側に接続するが、場合に寄っては ”Parallels Desktopが名称未設定のデバイス”にアクセスしようとしています。” と表示される場合がある


許可ボタンを押すしてデバイスマネージャの画面を確認すると下記の様に変化する

SDRplay RSPdx が表示されている事を確認する この状態でSDRuno を起動すると画面が表示されるはず

その他の注意点

macのUSBって私の印象では弱いと言うか不安定な気がする。所有するAir, MBPR でも差し替えたら認識したりしなかったりで、一般のWindows に比べると貧弱な印象を持っている。それで、macにUSBを接続する際にはハブを経由する事が多い。今回のM1 macにも外付けハブ経由でRSPdxを接続しているのでハブを経由することを検討されても良いと思う。外部から電源を供給出来るタイプが一概に良いとは言えないが、一般のハブで駄目な場合にはそちらも試す価値はあると思う。

追伸

SDRuno を動かした時のタスクマネジャーの様子を下記する。私の場合、Windowsに6GBのメモリを渡し、SDRuno が約3GB消費している事になるがmacアプリを含めて特に速度低下は感じない。この当たりユニファイドメモリ構成がうまく働いているのかも知れない。