経緯
近々に行われるDXペディションのニュースを見ていたら、N5Jのペティションで使用されるFT8のモードが ”SuperFox” と言う物らしく、これに対応したソフトウェアは "WSJT-X V2.70-rc5" のみで、リリースが7/1頃になるらしい。(詳細は下記URL参照) なお、私の環境はmacOS であるが、Windows でもほぼこの手順で対応できると思うので参考のされば幸いです。注:1部内容を修正しました
そんな訳でESDR3とWSJT-X を接続して運用できる様にしなければならない。普通のリグならそう難しい事では無いのだが、ESDR3の場合はインターフェイスとして "TCI" しか持っていないので、TCIをサポートしていない WSJT-X と接続するにはひと工夫する必要がある。
論理的接続の考え方
ESDR3にTCI以外のインターフェイスを接続するツールとして "RadioSync" が用意されている。最初に接続概念図を下記する。 ESDR3とRadioSyncをTCI接続する事によって、WSJT-X側から見るとTS-480モードの無線機とCAT接続を行うイメージになる。もう少し具体的に言うと、macOS上の仮想RS232Cインターフェイスを2つ用意して、Ch1 を RadioSync に、Ch2 を WSJT-X に接続する事で実現する事が出来る。
物理接続
macOS用の仮想RS-232Cドライバだが、私の探し方が悪いのか適当な物が見つからなかった。で、下記の様な物理構成で構築した。 秋月電子さんで購入した、"FT2232D USBシリアル2ch変換モジュールキット (AE-FT2232)" を使用してCH1, CH2の TXD, RXD, RTS, CTS, DTR, DSR を相互に接続する事で上記の物理構成を実現する事が出来る。(こんな感じで基板にジャンパー配線)
USB シリアルボード用ドライバのインストール
今回使用したUSB シリアル変換ボードには FTDI社製のチップが搭載されている。従って対応するドライバをインストールする必要があり、下記URLからダウンロード出来る。macOSに関しては、CPUがIntel製か、Apple Silicon かでドライバが異なるので注意が必要である。
正常にインストールされると、"このmacについて" → ”詳細情報" → "システムレポート" でUSB関連情報を表示させると下記の様な表示がされるはずである。
次回に続く
RadioSync等、ソフトの設定も書きたいのだが、今日(2024/06/30)時点で WSJT-X V2.70-rc5 がリリースされていないので続きはリリース後と致します。