JH3DRN 趣味の徒然

主にアマチュア無線、電子工作について書いてます.

UbuntuだけでFT8運用する:ログアプリのインストール&wine 諦めた

初めに謝っておきます。先の記事で「wine + Log4OM」でログソフトを構築と書いたがこれは断念しました。理由は

1)wine上で動かした Log4OM;Ver2.2.0 は正常の終了しない事が多い

正常終了する事もあるが、しない場合がほとんど。メイン画面からサブ画面を起動した場合に正常終了しないケースが多い。ファイルのロックや権限等 一通りは確認したが原因を特定出来なかった。

2)正常に終了しないと言う事は終了時の状態が保持できない事となり、データ保存ができない可能性がある

3)wine, Log4OM 共、様々なバージョンの組み合わせを試してみたが、正常に終了するバージョンは無かった(結構疲れました。。。)

4)その他のWindows版ログソフトも試して見たが何れも正常動作せず。

試したソフトは Log4OM, LogHX,  Logger32,  SwissLog  の4種類。正常に画面が立ち上がるのはLog4OMのみで、後はインストール時でエラーになったり、立ち上がらなかったり。

5)参考までに比較的まともに動きそうだった検証環境

   ・Ubuntu 20.4  &  21.1,  wine  7.0  &   7.2

 

ここからが本題。で、ログソフトをどうしようかと考え倦ねていて

UbuntuVM-Player 載せて、Windows + Win版 ログソフト走らす

 →Windows買うんなら、WindowsPCで良くない? 却下

②Linix版のLinlog 使う

 →JTDXと連携出来ないんじゃ意味ない 却下

③「UbuntuだけでFT8運用する」を諦める → 却下

④兎に角、探す。Windows 版、Linux版共、探しまくった結果見つけたのが

www.cqrlog.com仕様を見る限り、jtdxとの連携、eQSL,  Lotw との連携も出来て良さそうなのでこれを使って見た。画面がちょっとモッサリした感じはするが機能的には満足の行くソフトだった。

細かな設定方法は後日にするが、参考までに稼働中の画面を貼っておく

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jtdxでのQSO自動登録は無論、jtdxログからのインポートも問題無いし、Lotw、DX Cluster等との連携も可能で、機能的には私が使っている RumLogNG:mac版に近い感じがする。動作も安定しているのでこれならFT8実戦で充分使えると思う。まずは一安心。

UbuntuだけでFT8運用する:環境説明〜Ubuntu インストールまで

UbuntuだけでFT8を運用する」の詳細編:初回、今回構築した環境を下記する。

ハードウェア

 ・マザーボード  Asus PRIME H610M-A D4

 ・CPU Intel  CORE i5-12400F LGA1700 (グラフィック機能無し)

 ・ストレージ SSD 512GB,  メモリ 16GB

 ・グラフィックボード 玄人志向 GF-GT710-E1GB/HS

 ・モニタ HP製 Model 27f4k

 ・NIC オンボードNICUbuntuを最新にしないと認識しなかった

  インストール時には認識されたIntelNICボードを使用

 ・初期インストール用に有線USBのキーボードとマウスが必要

 *CPUにグラフィック機能が無いため、マザーボードHDMI等のコネクタが

  有っても画像出力されないので要注意!!

  *今回、このマザーボード(MB)を選んだ理由

   ①オンボードでM.2スロットが搭載されている事

    →これが一番大きい要因かも

   ②メーカーがAsus で使った事があるメーカーだから

   ③比較的安価で有ること(実勢 ¥14500位)

ソフトウェア

 ・OS  Ubuntu 20.04.4 LTS   *後述

 ・wine  Ver 7.2

 ・JTDX Ver 2.2.158

 ・ExpertSDR3 0.11.0 Alph

 ・Log4OM2  Ver 2.20.0.0  (Windowsアプリ、wine下で稼働)

  →次の記事で書きますが、「CQRLog」に変更しました

 *使用する全てのソフトウェアがライセンスフリーで有る事が大前提

補足事項:

・CPUに付いては前述通りでグラフィック機能が無いので別途ビデオカードが必要となる。今回、入手の容易さ、価格でこのCPUを選んだ結果、こういう構成になった。

Ubuntu に付いては最新の 21.10 がリリースされており、この方が新しいドライバが標準で内蔵されているので便利そうだが、安定感がある事と情報が多い事から今回はあえてLTS版を選択した。ただ、Ubuntuの場合、ディスクに余裕があれば 20.04 と 21.10 を同じディスクにインストールする事ができる。今回は500GB を半分半分で 20.04,  21.10 を両方インストールしてブート時に選べる様に設定した。但し、検証するのは20.04 のみとする。

 

Ubuntuのインストール>

日本語環境が整備されたパッケージか有るのでURLへアクセスして

Ubuntuの日本語環境 | Ubuntu Japanese Team

ubuntu-ja-20.04.1-desktop-amd64.iso(ISOイメージ) をダウンロードする

ISOイメージをUSBに焼いておく。

BIOSを立ち上げてUSBメモリからブートする様、設定する

・後は指示にしたがってインストールを実行する

・インストールが終了すると「メディアを抜いて再起動しろ」と表示されるのでUSBメモリを取り外してエンターキーを押す。Ubuntuが起動するはず

Ubuntuの設定:最初にやっておくこと>

1)ルートパスワードの設定:インストール段階では "root" 権限のパスワードが設定されていないのでこれを設定する

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root のパスワードはこの先良く使うので忘れない様に

2)Ubuntuを最新状態にする

  #apt update
  #apt disi-upgrade

3)ビデオカードのドライバをインストールする

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注:起動してしばらくすると自動的に「新しいプログラムのインストール」を聞いてくるのでこの時点で更新すると、dist-upgrade は必要無いかも知れない。

もしくは、2)のコマンドを実行した後、再起動する事で画面の解像度は変更できる様だ。

→ 2022/02/26 記事変更

4)Bluetoothドライバのインストール

今回使用したマザーボードにはBluetooth のI/F は内蔵されていない。キーボードとかマウスに使いたいので適当はドングルを買ってドライバをインストールした

"Ubuntu Bluetooth install"などで検索すると出てくるので参考にされたい

5)Wi-Fi 環境

私の環境では作業場に有線LANが敷設されいるため、今回の様にデスクトップパソコンを設置する場合には無線は使わない。従って特にドライバはインストールしていないがこれもネットで調べれば出てくるので必要があればインストールされれば良いと。

 

今日のところはこの辺で失礼します

 

 

 

 

Ubuntu だけでFT8を運用する

前回、Ubuntu でJTDXとExpertSDR3(EESDR3) が動作したと書いたが、「で、ログは動くのかよ?」と突っ込まれそうなので検証してみた。Ubuntu で動作するLog ソフトには”LinLog"がある。インストールして試してみたのだが、JTDXとのインターフェイスが無く、QSO記録の連携ができない可能性が大きいのでこれはパス。その他色々探したのだがやはりLinux版のソフトウェアは少ない。検索するうちに”wine"というキーワードが見つかった。これはWindows のソフトウェアをLinux で動かすためのエミュレーターで限られた条件で作られたWindows ソフトウェアがLinux 上で動作するものだ。詳細なインストール等は後日書くが、この"wine"をインストールして少し前に紹介したログソフト "SwissLOg",  "LogHX"を試してみたがどちらもNG。仕方なく、前回紹介を見送った"Log4OM"を試したところ良さげに動作している。未交信局の表示や、交信データのログ記載。JTDX:ログのインポートなど、主だった機能は満足していると思う。詳細は後日として、まずは”動いた”報告まで。

注:後の記事に書いていますが。wine + Log4OM 環境はプログラムが正常終了しない事が多いので採用を見送りました 2022/02/26 記事修正

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Ubuntu:FT8

 

Ubuntu 21.10 でJTDX, ExpertSDR3 を動かす

 前回、”VGAエラーが出てPCが起動しない?”と情けない記事を書いたのだがそのPCがめでたく組み上がりUbuntu21 をインストールすることができた。Linux は昔から使っていたが、RedHat系に属するCentOSがほとんどで、今回使ったUbuntu (Debian系と呼ばれるらしい) は初めてでちょっと戸惑った。まあ、細かい部分なのでレファレンスを見ればわかるのだが、yum と apt とか、同じ様な機能のコマンドが全く違うことはややこしい事だ。

特に注意点もなく(一般のLinuxの知識があれば)インストール出来て動いている。但しこれは"TCIインターフェイス”のおかげあり、USB接続やバーチャルCOMなんかを使うと簡単には行かないかもしれない。参考までに画面を貼っておく

今回デスクトップ:GUI型のLinux:Ubuntu を扱ったのだが、以外とハードルが低いと言うか、一般に市販されているハードウェアであればドライバを追加する必要も無くインストールが完了する事にちょっと感動した。Windows に比べると要求されるハードスペックも高くないし、何と言ってもライセンス料金がかからないのが嬉しい。機能を限定して使うとか、ある程度不便を覚悟で使うならLinux はまだまだ”有り”だと思う。

因みに今回のブログはUbuntu で書きました。

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久しぶりのパソコン自作:VGAエラーとなる?

15年ぶり位になるかも知れないがマザーボードを買ってパソコンを自作する事にした。事の発端はJTDXをソースからコンパイルして構築するのにUbuntuが必要となった事と、手持ちの部品:ケース、電源がそのまま使えそうな事だ。で、マザーボードAsus Prime H610M-A D4)、 CPU(Intel CORE i5-12400F LGA1700)、メモリ:16GBを購入して取りあえずMBをケースに取り付け、電源接続で通電するが、、、画面が表示されない。MBには今風なのでHDMI,VGAのVideoI/F や Audio、ネットワーク等が当然On Board で搭載されている。疑う事無くMBのHDMIとモニタを接続して通電しているのだが、「信号無し」との表示がされる。ネット等で調べた所ブザーチェックが有効との事でスピーカーを接続した所「長音+短音3回が発生」これはVGAエラーとの事。ますますわからなくなる:VGAってオンボードだよね?ブザー音からCPU、メモリは正常と判断出来る。VGAエラーって?と随分悩んだ。で、改めてCPUのスペックを見ると「Core i5 12400Fは内蔵グラフィック無しです」とある。うん?? グラフィック無し? MBにコネクタが有ってもCPUがグラフィックサポート無しだと画面表示されないと言う事かも知れないと推測。安価なグラフィックボードを購入して接続した所、無事画面が表示されてUbuntuインストール完了となった。これ、どっかに書いといて欲しかったなあ。結構むだな時間を費やする事となった。PCの様子を貼っておく。

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Windows版ログソフト Swisslog V5 & LogHX3

 いつも書いている様に私のPCはmacで、ログソフトはRunLogNG を使っている。この環境には満足しているのだが、如何せん 周りでmacを使っているのは私位で大半はWindowsを使っている(当たり前か?)知り合いの何人かはDX専門でOnAir している為か国産のログソフトでは些か不便をしいられていると言う事で「何か良いソフトないの?」と聞かれていた。「そのうち。。。」とお茶を濁すのも限界なので思い切ってレビューする事にした訳である。ログを選ぶ条件としては

 1.単体でJTDXからのQSOをロギング出来る

 2.単体でLOTW、eQSLと連携できる

 3.JTDXでクリックした時点で、相手局と交信済みか否か、相手局の

   LOTW等への対応はどうかが解る

 4.他のログソフトやJTDXにADIFからのインポートが可能である事

として、候補に挙げたのが Swisslog ,  LogHX である。Logger32 も有るのだが以前に触って挫折したのと、LOTW関連の I/F が弱そうなので今回は省いた。

まず、両方のソフトに対して行う作業としては

 1)JTDXからADIFファイルをインポートしてログとする

 2)Lotw,  eQSL と同期して最新の状態を再現出来るかどうかの確認

 3)JTDXからのQSOをログとして取り込めるか、確認

 4)その他使いやすさを評価

 

<LogHX3>

 ロシア製のログソフトで、ヘルプもマニュアルURLもロシア語。まあ、翻訳機能で何とかなるのでそのあたりは気にしない。インストール&起動も問題は無い。評価は

 ① JTDXログのインポートは問題なし

 ② Lotwからの読み込みでは期待した動作にならない(私の使い方が悪いのかも)

 ③ eQSLの読み込みも期待通りにならない。(フィールド指定が違うのか?)

 ④ ②、③共機能の説明がよくわからない(Sync Import のメニュー等)

 ⑤ 画面構成はわかり易い。個々の画面は独立しているが、view機能で各画面の

   サイズ、位置が保管出来ていつでも呼び出せる(これは便利)

 ⑥ 直感的に解り易い構成で、得られる情報はRumLogに近い

その他、画面の表示、操作性は概ね良好であるが、LOTWとの連携がやや怪しい。

QSOしたデータを一端ADIFファイルに落としてアップロードするらしく操作がちょっと面倒。断っておくが、私は通常RunLogを使ってLOTW、eQSLへデータを保存しているのでこれが壊れると非常に困る事になる。それで、今回、Lotw eQSL へのアップロード検証はちょっと躊躇いがちに実施しているのでそのあたりは勘弁してほしい。

画面を貼っておく。

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LogHX3の画面

画面左上でコールサイン背景が橙色になっているのは、交信済み局である事を表す。ワールドマップの他にアジマスマップの表示出来るのでローテータの方向も解る。

 

<Swisslog V5 >

 こちらはスイス製のソフトウェア。このソフトについてはEDC社の社長であられた、故木下重博氏( JA8CCL)が日本語訳のマニュアルを公開されている。

" Swisslog EDC " で検索すればヒットするのでインストール等、詳細はこの文書を参照して頂きたい。木下氏はEDC社のサイトにこれ以外にも貴重な資料をアップされているので是非ご覧頂きたいと思う。(合掌)

 インストールマニュアルに従うとスムーズに作業が進行する。これを見ないでインストールした際、言語でEnglish"を指定したのに、メニューがスイス語で焦った。よく読むと次の段階で設定出来るとの事でひとまず安心といったところ。評価は

 ① JTDXログのインポートは問題なし

 ② Lotwからの読み込みも問題なし。RunLogと同じ状態が再現出来た!。

 ③ eQSLの読み込みは期待通りにならない。Reciveフラグが反映されない

   これも使い方が悪いのか?新たなQSOでの実証はしていない

 ④ 画面構成はまあわかり易い。(これはLogHXの勝ち)デフォルトでは一つの画面

   に各画面が収納されるが、特定画面は外だし出来るようになったいる。

 ⑥ 知りうる情報はLogHXと変わりない。FT8のバンドマップがきれいに表示出来た

機能が多いので、何処かで設定した内容がどの機能に影響するのかが、良く解らない(単に勉強不足)画面表示の感触ではLogHXに軍配が上がるのだが、LOTWがきれいに反映された事が大きいのと、インストールマニュアルが有る事で、知り合いに勧めるならこちらかな。画面を貼っておく

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SwisslogV5 の画面

 

 

Windows11 on M1 Mac, running ExperSDR3+JTDX158

最近、Parallesに入れたWindowsの調子が悪いので1から再インストールした。やり方を忘れていたので備忘の為、リンクを貼っておく

kb.parallels.com

で、ちょっと思いついたのが、このWindows11の上でWindows版のExpertSDR3 と JTDX158 が動作するかどうか。いくら何でも実用にはならないだろうと思いながら下記の環境で構築してみた。

 macOS.          Monterey 12.1

   Parallels.        DeskTop 17.1.1  for Mac

   Windows.      Windows 11 Pro Insider Preview  Version DEV

   EXpertSDR3. Ver 0.11.0, alph 

   JTDX             v2.2.158

結果はと言うと、それなりに動いた!無論、正確にデコード率等を検証したわけではないが、いつも使っているMAC版ExpertSDR3の画面と遜色なく表示しているし、jtdx からTCI経由でバンド変更や送信等の操作が可能になっている。MAC上で動いているRunLogNGに対してもTCP/IP経由でログデータが送れるのでこの環境で実運用する事も可能だと思う。まあ、実運用はしないにしてもWindows版での検証等には使えそう。因みにこの状態でCPU負荷は20%、メモリ使用量は12GB程度となっている。恐るべしM1チップ。

恐らくだが、今回のケースはネットワーク接続で完結している為可能のなったのだと思う。これがUSB接続だとこうはいかない。

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Windows11 on M1 mac